明治大学付属中野中学校の卒業生に学校のリアルをインタビュー
校則は厳しかったが、勉強のやり方から教えてくれる生徒思いの先生のサポートで明大に進学
聞き手:
インタビュー日:2022年12月8日
卒業生経歴
明治大学付属中野高校 → 明治大学法学部(インタビュー時2年)
※高入生
今回は公立中学から明治大学付属中野高校へ入学された卒業生にお話を伺いました。
高校での面倒見の良い恩師との思い出話や、内部進学組との学力の違いなど高校入学組ならではのお話もあります。お楽しみください。
英語担当の先生から、英語だけでなく、勉強のやり方も教えていただいて明大に進学できた
ーー公立中学から明治大学付属中野高校へ進学されたとのことですが、入学の動機というのは何だったのでしょうか。
やはり、明治大学付属ということが大きかったです。基本的には明治大学に進学できるという安心感がありました。高校入学後は、校則が厳しく感じられることがあったり、勉強へのモチベーションを保ちづらい時期もあったりしましたが、本当に良い先生との出会いもあって、無事明治大学に進学することができました。
ーー良い先生との出会いについて聞かせてください。
その先生は高校3年生の時に、個人的に補習していただいた先生で、非常に面倒見の良い先生でした。
僕は高校3年生までは成績は悪い方で、このままだと明治大学への進学が危ういという状況でした。英語の成績も悪かったので、英語を担当していた先生からの補習を受けたんです。その先生は50代くらいの男性の先生だったと思います。
その補習というのが、学校の制度で決まっている補習ではなく、その先生が自主的に行っていた補習で、僕含め、英語の成績が悪い生徒を数人集めて、放課後や夏休みにわざわざ時間をとって、勉強を教えてくれました。
その先生は英語の先生でしたので、教えていただいたのは英語だけだったのですが、英語の科目内容だけでなく、勉強方法から教えていただけたおかげで、他の科目の勉強方法もわかるようになって、全体的に成績が上がっていったんです。
そのおかげで明治大学に進学できる成績になって、晴れて今は明治大学の学生になっています。その先生のおかげで明治大学への推薦を決められたと言っても過言ではありません。
その先生には本当に感謝していて、卒業時に感謝の言葉を伝えに行きました。
ーー自主的に生徒に補習をしてくれるなんて、本当に良い先生ですね。
はい、普段から休み時間に教室を回って、生徒に声をかけてくれたりと本当に生徒思いの先生でした。
厳しい校則生活をサバイバル
ーー学校生活全般について、ここは改善してほしいなということはありましたか。
そうですね、校則は厳しかったなと思います。例えば頭髪検査は非常に厳しかったです。生徒手帳に模範的な髪型が書いてあるのですが、その通りに散髪屋さんで切ってもらっても、検査担当の先生から合格はもらえなくて。生徒手帳の髪型よりも厳しいなと感じました。合格できないと、合格できるまでやり直しです。
僕は最初の頭髪検査で生徒手帳通りに整えていったつもりが、検査現場的にはアウトの髪型だったようで、当日検査を担当していた先生に非常に怒られました。その後もその先生には頭髪検査以外の場でも何かと目をつけられてしまって辛かったです。あとは携帯電話の持ち込みについても厳しいルールがありました。基本的に携帯電話は持ち込み禁止です。
ーーでも、多くの生徒がこっそり携帯を持ってきていたりはしなかったんですか。
そんなことはできなかったですね。原則持ってきては駄目で、見つかったらおおごとになる雰囲気がありました。緊急連絡用に持ち込みたいという場合も、携帯所持許可証のような紙をまず提出の上、朝先生に携帯を預け、学校から帰るときに返却されるという運用がなされていました。
このプロセスを守らずに、定期テスト期間中に携帯を所持しているのがバレた生徒がいて、その生徒はその定期テストの全科目が0点になったようでした。
勉強面で厳しさはないが、明治大学への切符は落とさないように気をつけた
ーー勉強面での厳しさなどは感じましたか。
勉強が厳しいと感じたことはあまりなかったですが、成績が悪いと明治大学に進学できないのでそのラインは越えなきゃいけないというプレッシャーはあります。成績が悪いと、このままだと明治大学への推薦がもらえないなどの警告もされます。
ーーどの程度の割合が明治大学へ進学できるのですか。
実際に明治大学に進学するのが8割程度で、残り2割の中に、明治大学より偏差値的に上の大学へ行く人と、学力的に明治大学への推薦がもらえない人がいます。前者の方がやや多いかなというイメージです。他大学を受験する人は理系の方が多い印象があります。
―明治大学への推薦基準はどのようなものでしたか。
正確ではないかもしれませんが、記憶から述べますと、まず英検準2級が必須です。また、1年生から3年生の総合成績に、明治大学への推薦テスト(明治大学推薦テスト)3回の結果を加えて10段階で評価します。明治大学推薦テストのウェイトが大きかったと思います。3回しかない割にそんなに重きを置くんだと思った記憶があります。
ーー逆に言えば、定期テストが悪い人にとっては、明治大学推薦テストが救いになったりするのでしょうか。
どうでしょう。このテストはセンター試験や模試のようなもので、幅広い分野からランダムに出題されるため、定期テストの悪い人がこのテストだけ高得点を取れるという感覚はありません。
ーーそれはそうですね。明治大学に進学するとして、学部はどのように決まるのでしょうか。
先ほど述べた評価の良い人から順に希望が通ります。各学部に定員がありますので、人気の学部に入るためには当然良い成績でなければいけません。
ーー最近の人気の学部はどのあたりでしょうか。
政治経済学部と商学部が人気だと思います。逆に私が進学した法学部はあまり人気がないですね。大学での学業が厳しいのが理由の一つかと思います。
ーー法律は働き始めてからも役に立ちますし、個人的には良い学部だと思いますよ。勉強面であまり厳しさは感じなかったとのことでしたが、課題の量などについてはどうでしょうか。
他の学校の量を知らないので比べることはできませんが、個人的にはちょうど良い量だと感じました。夏休みの課題などは、僕にとってはですが、1週間頑張れば終わる程度の量でした。
ーー補習はありましたか。
各科目30点未満が赤点となり、赤点となってしまうと補習に呼び出されます。定期テスト後の期間の放課後に実施されます。僕自身は高校1年生の時に1回だけ補習に呼ばれました。長期休暇期間に呼び出されるということはなかったと思います。
ーー勉強面に関連して、高校入学組と内部進学組で学力に差は感じましたか。
そうですね。入学当初は高校入学組の方が内部進学組よりも成績が良いように感じました。ただ、それは入学当初だけで、その差はだんだんなくなっていったように感じます。高校入学組も内部進学組も混ぜてクラス分けされますので。
文化祭・体育祭は物足りなさがあるものの、沖縄への修学旅行はこれぞ私学という豪華さだった
ーーそれでは勉強面以外のことを聞いていきたいと思いますが、友人関係は良好でしたか。
入学当初、内部進学組と高校入学組で多少混じりづらい印象がなくはなかったですが、そこまで気になりませんでした。
もちろん仲の良い友達はできましたよ。ノリの合う友達が何人かできて、そういう友達と学校帰りにカフェに寄ってお茶したり、それぞれの家に行ってゲームしたりして遊んでいました。スマッシュブラザーズというゲームで盛り上がりましたね。
ただ、今は高校の友達とはあまり遊ばず、大学で知り合った友達との交流の方が多くなっています。
あとは、男子校なので異性の知り合いはできづらいと思います。僕自身高校3年間女子とあまり話さなかったので、大学入学後も、異性と話す時に少し話しづらさを感じることがあります。
ーー僕も男子校出身なのでそれはわかります。イベントや修学旅行での印象的な思い出はありますか。
文化祭や体育祭はそこまで盛り上がってるようには感じませんでした。
文化祭は、クラスごとに文化祭で出し物をするか決めるので、クラスによっては何もやらないクラスもあります。僕が高校1、2年の時のクラスは何もやリませんでした。僕自身も高1、高2の文化祭の日は、出し物を回って見ることはせず、すぐに帰宅しました。でもどちらかといえば出し物をするクラスの方が多かったと思います。
体育祭は、記録会のようでした。学年で種目ごとに代表者を選んで、その人が出す記録をみんなで見るというのがメインでした。体力テストでやるような種目ですね。もちろん他の大勢の生徒が参加する徒競走などもありますが、先ほど述べた記録会的な催しが主でした。
高校2年生の時に行った修学旅行は楽しかったですね。沖縄に行ったのですが、追加費用なく本島をタクシーで回ることができて、色んな綺麗な場所、面白い場所を見ることができました。天候の影響もあって僕たちがやる予定だったシュノーケルは中止になってしまいましたが、ダイビングやカヌーといったアクティビティは実施されていて、そちらに参加した生徒は楽しんでいました。良いホテルにも泊まれて満足でした。
ーータクシーで回れるってすごいですね。豪華な修学旅行のようで羨ましく思います。部活動は何かやっていましたか。
僕はバスケット部に所属していて、週6で活動していました。大会にもよく参加していて活発に活動していたと思います。多くの部活が高校3年の夏まで活動していました。
ーーなるほど、それができるのは大学付属高校の良いところですね。では、最後にどんな人が明治大学付属中野高校をエンジョイできるか教えください。
人と積極的に関わっていって仲良くなれる人、勉強ができる人だと思います。あとはもちろん明治大学に入りたい人ですね。
その他の情報
・食堂について
好みに合うメニューは少なかった。個人の味覚によるが、米の炊き具合には改善の余地がありそう。確か曜日によっては中学生も使用できたと思う。明大マートという購買部はあるが、文房具などを売っており、軽食の販売はなかった。
・留年・退学について
上の学年で留年した人が1人いて、僕と同じ学年に入ってきた。留年してしまうと明治大学への推薦はなくなってしまうので、この学校の良い部分が大きく削がれてしまう。
勉強面でついていけなくて退学した人が、クラスに1人いた。
・いじめについて
僕の知る限りではなかった。
インタビュアーあとがき
今回の卒業生は、明治大学付属中野高校で、楽しかったことも、試練として感じられたことも色々経験し、人として成長したように感じられました。今は少しずつ就職活動を始めていて進路もぼんやり見えてきているようです。まさに今社会に出て行こうとする姿に頼もしさを感じました。
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