本郷中学校の卒業生に学校のリアルをインタビュー

自由な校風のもと部活動や文化祭を満喫しつつ、偏差値30から意地の缶詰勉強で明治大学に入学

インタビュー日:2022年12月8日

卒業生経歴

公立中学 → 本郷高校 → 明治大学法学部(インタビュー時3年生) ※高入生
今回は本郷高校卒のAさんにインタビュー。高校時代は自由な校風の中で、部活に行事にと存分に楽しめたようです。もう一度中学三年に戻って高校を選び直せるとしたら、また本郷高校を選ぶと即答しているのが印象的でした。それではインタビューの一部始終をどうぞ!
最低限のルールを守っていればかなり自由
ーー本郷高校の校風をざっくり教えてください。 個人的には自由だと思います。もちろん校則など守るべきことはありますが、全然がんじがらめではなく、最低限のルールがあり、それさえ守っていれば自由です。かなり自主性を尊重してくれると感じました。そのおかげで本当に楽しい3年間を過ごせたと思っています。 ーーそうなのですね。堅いイメージがあったので意外です。自由や自主性を象徴するような出来事はありましたか。 例えば修学旅行ですね。広島方面への修学旅行で、大阪で泊まってから広島へ行ったのですが、まず大阪に着くと、大阪で泊まるホテルと集合時間だけ告げられて、すぐ各自解散して自由行動なんです。自由にどこでも行ってきなさい、と。 次の日は広島へ行くのですが、大阪で解散なんです。広島で泊まるホテルと集合時間だけ告げられて、大阪で解散。なので、大阪でユニバーサル・スタジオ・ジャパンを満喫してから広島に乗り込むグループもいたし、早めに広島に入って、呉市まで足を伸ばして観光してからホテルに行くグループもいました。 ーー旅程の立て方の自由度がすごいですね。校則の方にもその自由さが表れていますか。 そうですね。常識的に破ってはいけないラインはありますが、そこを越えなければ自由だと思います。 例えば頭髪検査はありますが、注意されても信念を貫ける雰囲気はありました。ピアス禁止や髪染め禁止など、一般的な高校でも禁止されるだろうというルールはあって、それさえ守っていれば、そこまで厳しく見られることはないという様に感じます。 ツーブロック禁止というルールもありましたが、ツーブロックもどきの生徒はいたりして。それで先生に嫌われるとかもありませんでした。個人的には頭髪検査に対する嫌な気持ちはないですね。 あと、携帯電話は、学校への持ち込みはOKで、使用は禁止でした。ただ、休み時間に携帯電話を使っている人は多かったです。それを先生が見つけても没収されることは少なかったと思います。もちろん没収する厳しい先生もいらっしゃいましたので、臨機応変に対応していました。 ーーバランスの取れた良い見守り方のように思います。勉強面ではどうでしょうか。ガツガツ勉強させられるような体制でしたでしょうか。 そんなことはなくて、自主性が重んじられていると思います。本郷高校には成績順に特進コースと進学コースに分けられていて、僕は進学コースに所属していたので、進学コースの話になりますが、毎週出さなきゃいけない課題などはあまりなく、先生によりけりではありますが、課題を提出が遅れたりしても激しくは怒られなかった印象があります。一方、長期休暇の課題は、個人的にはそれなりに量が出たかと思います。 ーーなるほど、課題を真面目にやらないと、結局自分の学力が下がって、困るのは自分ですから、自己責任という考えもありますよね。 ただ、模試は高一の時から沢山受けさせられました。それで休日が潰れたりもして。でも模試が悪かったら補習をされるということなどはなく、模試をペースメーカーとして使って、自主的に勉強管理しなさいという学校側からのメッセージかなと思っていました。進学コースは河合模試、特進コースは駿台模試をよく受験してたと思います。
仲間と成り上がる!切磋琢磨して偏差値30から60に。そして明治大学に入学
ーー進学コースと特進コースについて詳しく教えてください。 進学コースと特進コースでは学習の進度が異なっており、担当する先生も違います。校舎も違っていたので普段接点を持つことはあまりありませんでした。基本的に成績上位者が特進コースに進みますが、特進コースに進める学力を持ちながら進学コースを選ぶということはできます。 進学コースの目標は早稲田・慶應というイメージで、実際に進学コースからは学年の1~2割が現役で早慶に進んだと思います。多くの生徒が現役でMARCHレベルの学校に進学します。もちろん浪人する生徒もいて、浪人してMARCHクラスに進むのが進学コースの最低ラインだなという雰囲気がありました。高2の終わり頃からみんな受験ムードになって、勉強に対する姿勢が一層真剣になってきます。 ーーAさん自身はどのような受験生活でしたか。 僕自身は高3の夏くらいから、早慶を目指して勉強を頑張りだしました。自分自身は怠惰だと認識しているので、周りが受験ムードになってくれていたのがありがたかったです。そのおかげで勉強に対して本気になることができました。少々周りよりも本気になる時期は遅れましたが・・。 僕はそれまであまり勉強せず、高3の1学期の段階で成績は下位5%くらいで、夏前の模試では偏差値30くらいでした。 でも、仲の良かった成績の悪い友達4人と「一緒になりあがろうぜ!」と燃えて、励ましあったり切磋琢磨したりしながら、本気を出して勉強すると、秋の模試で偏差値が60くらいまで上がりましたが、そこで油断して手を抜いてしまって、結局僕は早慶には受からず浪人しました。 他の仲間は、現役でマーチ合格した人もいるし、一浪して慶應やマーチに合格といった結果でした。みんな勉強の素質はあるので、本気を出せばぐっと学力が伸びでいました。 ーー大学受験のために塾は行っていましたか。 そうですね、現役時代は映像授業を個別ブースで見る大手の塾に行っていました。ただ、そのような塾は強制的に勉強させることはしないので、結局あまり勉強せず・・・。 その反省もあって、浪人時代には缶詰状態でずっと勉強させられる塾に入塾しました。自分は怠惰だとわかっているのでそういう環境に自分を入れて、強制的に勉強したかったからです。本郷生として絶対マーチ以上に合格するという意地がありました。 入試直前期は本当に朝から晩まで塾に缶詰でしたね。その甲斐あって、明治大学に合格することができました。 ーー学校の自習室も便利だという情報がありますが、他の同級生も塾に通っていましたか。 高3生専用の自習室があって、そこで夜遅くまで自習している人はいました。ただ、高校3年生になると塾に通っている人が多かったと思います。
部活動で週7登校。最高に充実した生活だった。活気に満ちた文化祭も◎。是非一度文化祭を見てほしい。
ーー部活動についてお聞かせください。高校生は受験勉強で忙しそうですが、部活動は盛んでしたか。 盛んでしたね。僕はバレーボール部でしたが、土日含めて週5日練習がありました。部活のない日も含めると、基本的には週7日登校していました。 ーーめちゃめちゃ忙しいですね! そうです。学校と家の往復の日々なので、プライベートで遊んだ記憶はあまりなくて。でも充実感はありました。遊ぶというと部活帰りにちょっと何かするという感じです。放課後に部活仲間と焼肉を食べに行ったのは良い思い出です。 ーーそんな忙しい部活ですが、サボらなかったのですか。 サボりませんでした。サボると顧問の先生が非常に怒るので、サボる人はあまりいなかったと思います。顧問の先生は厳しかったのですが、生徒思いでもありました。僕は成績が芳しくなかったので、よく心配してくれていました。 部活の仲間もいい人が多かったですし、部活で充実している日々が楽しかったんです。バレー部の部活は高校3年の春で終わるのですが、最後までやり切る人が多かったです。特進クラスの生徒も同じように真剣に部活に取り組んでいましたね。 ーー部活動の仲間と文化祭で出し物を出しましたか。 そうですね。バレーボール部は焼きそば屋さんをしました。自律的に運営できたのも本郷高校の特徴なんだと思います。業者との仕入れの物品のやりとりや、連絡など、決済に関わること以外は全て、生徒たちで協力して行いました。とても印象深い思い出になっています。 各クラス、各部で出し物を出せますが、大体どのクラス、どの部も出し物をしていたと思います。活気に溢れていて本当に楽しかったんです。とにかく、本郷を希望する人は文化祭にぜひ一度来て、その活気を肌で感じてほしいと思います。
いじめなし。賢く人間的にもできた友達に囲まれて過ごしやすかった
ーー生活面の話をお聞きします。いじめはありましたか。 なかったです。僕の親は転勤族で、小学生の時に4回、中学生の時に2回転校したのですが、どこでもいじめや人間関係のいざこざが起きていましたのに、本郷ではそれがありませんでした。 それに、みんな会話のキャッチボールがうまくて、スムーズにコミュニケーションを取れたのも少し驚きでした。ハイレベルな高校に入学して良かったと思いました。 ーー今でも高校の頃の友達とは連絡をとりますか。 今は大学でできた友達と過ごす時間の方が多いですが、高校の友達とは、久しぶりの連絡でも気軽にご飯を誘えるような雰囲気があります。 ーー最後に本郷高校への思いをまとめてください! とても楽しく、素晴らしい3年間を過ごせました。もう一度中3に戻って高校受験するとしても絶対に本郷高校に入りたいと思います!
その他の細かい情報
・留年について 勉強が不出来で留年する人は聞いたことがない。成績が悪くても、追試などを行なって拾い上げてくれる印象がある。噂によると、上の学年から自分の学年に降りてきた人が1人いたらしいが、それは出席日数が足りなかったかららしい。 ・退学について 高校からの退学者も聞いたことがない。極度の素行不良者が、中学から高校に上がる段階で排除されたという話を聞いたことはある。 ・プールについて 学校にプールはなく、高校ではプールの授業もない。中学ではスポーツ施設のプールを借りてプールの授業を行うと聞いている。 ・成人式について 本郷高校主催の成人式がある。ただし、僕の代はコロナでなかった。

インタビュアーあとがき

インタビュー中は終始元気よく楽しそうに話してくれて、本当に本郷高校が好きだということが伝わってきたインタビューでした。また、忍耐強さも伺えて、本郷高校バレーボール部で鍛えられたおかげかなと想像していました。
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